「DAO」と言うのをご存知でしょうか?「聞いたことはあるけど結局何か全くわからない」「全く初耳です」ZOZO創業者前澤氏が参入したり、メルカリが発表したメルコインなどの仮想通貨との関連で何かと注目されているDAOですがまだまだ馴染みが薄いのが現状です。しかし、新規格NFTの登場など技術進歩が止まらない現代においてDAOを理解していないままでは時代に取り残されます。そこで今回は「DAO」とは一体何者なのかわかりやすく解説していきます。ぜひ参考にしてください。
Web3 について
最近何かと耳にする機会も増えた「Web3」ですが、実際のところどういったものなのでしょうか。この記事の本題でもあるDAOの解説に入る前に前提知識の「Web3」について解説していきます。
Web3までの変遷
web3.0(web3)は「次世代インターネット」と呼ばれる、2018年頃から始まった概念です。「分散型インターネット」とも呼ばれており、管理者が存在しなくても、ブロックチェーン技術を活用してユーザー同士でデータを管理したり、個人間でのコンテンツの提供、デジタルデータの販売、送金などが可能となる技術です。「Web1」「Web2」と呼ばれるこれまでのインターネットの時代は、情報を発信・受信・コミュニケーションといったことが段階を経て進化してきました。しかし、一方で懸念されていたのが情報がある企業などに集中してしまうことです。例えば今だと「ググる」という言葉が当たり前になるほどGoogleで皆さん検索をしますよね。ただし検索結果や個人の情報などはGoogleに全て吸収されています。そのためサイバー攻撃などを受けた際に大量の個人情報が流出してしまう恐れがあるのです。
Web3の特徴
こういったリスクを解消できるのが「Web3」の概念です。Web3ではブロックチェーン技術を用いることで、複数人で分散してデータを管理できるため、情報改ざんの心配がありません。また、個人間での取引が可能なため、特定の企業に個人情報が集中するのを避けられます。そのため個人情報の扱いに敏感な今の時代に非常に注目されているのです。
Web3領域の技術
Web3の領域でトレンドとなっている代表例が次にあげるものです。
- DeFi
- メタバース
- NFT
- SocialToken
- DAO
皆さんもどれか1つくらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。今回はこのうち「DAO」について詳しく解説します。
DAO について
Web3領域でも注目されている「DAO」について早速見ていきましょう。
DAOの仕組み
DAOとは日本語に直すと「分散型自律組織」となります。ブロックチェーン上で世界中の人々が協力して管理・運営される組織のことを指します。わかるようでわかりませんね。もう少し理解を深めるためにDAOの特徴を挙げてみましょう。
- 中央管理者がいない
- 透明性が高い
- 誰でも参加可能
従来の組織では基本的に「社長がいて部下がいて・・・」とトップダウン方式が一般的でした。その点DAOにはそうした中央管理者が存在しないため、「ガバナンストークン」というDAOで使用される仮想通貨を保有していれば誰でも意思決定に参加できるのです。また、その組織がどういったルールで運営されているのかオープンになっているので一目瞭然です。一般的な会社だと、募集要項に記載があるものや採用面接で質問できても全てを把握するのは難しかったりしますよね。DAOではそういった心配もなくインターネット環境があれば誰でも参加が可能です。
DAO 代表例
ではDAOにはどういったものがあるのでしょうか。具体的な代表例が次になります。
- MakerDAO
- PleasrDAO
- Augur
- ビットコイン・イーサリアム
- 和組DAO
例えば「和組DAO」は日本で注目されている組織で、「Web3について話し合うことを目的としたオープンコミュニティ」です。DAOやDeFi・NFT・ブロックチェーン・メタバースなどに関心のある初心者や起業家など、3000人以上が参加するアクティブなDAOです。
DAO リスク
これほど注目されているDAOですが、新しいものには懸念点がつきものです。代表的なリスクはやはりハッキングのリスクです。実際、2016年6月にはイーサリアム上のDAOである「The DAO」がハッキングを受け、約360万ETH(約52億円)を盗まれる大規模な事件が発生しました。このようにDAOにもハッキングリスクがあることは留意しておかなければなりません。
最後に
いかがでしたでしょうか。DAOについて理解は深まりましたでしょうか。今後もこういったニュースは後を絶たないでしょう。その際に何を言っているのかわかるように今のうちから準備しておきましょう。